小児在宅医療が必要な場合、その対象となる小児は非常に重い病気を持っていることが多いです。その理由は、移動などが困難で在宅医療を選択することが多いためです。
その場合、小児へのケアはもちろん大切ですが、その家族も含めたケアをしていくということが求められてます。小児在宅医療で看護ケアを行う場合、その点を考えながら当たっていくようにする必要があります。
重い病気を持っている小児の家族は、普段の介助などで疲れてしまっていることもあります。また、先天性の障害の場合、両親が自分を責めているという可能性もあります。病児のケアに両親の意識が向いてしまっていることで、兄弟が寂しい思いをしてしまっていることもあります。
このような原因から、家庭内がうまくいかなくなったり、病児のケアにも影響が及ぶということは多いようです。それらすべてを解決することはできなくても、看護スタッフとして関わっていく中で分かってきたことに対応できるのであれば、それを含めて対応していくことが求められます。
また、重篤な障害などで常に気を張っていなければならない医療ケアについて、看護師などに一時的にでも任せることができるということは、24時間気を張っている家族には大きなリフレッシュの時間となることもあります。
小児だけを見るのではなく、家族全体へのケアを考えていくという姿勢で臨んでいくことで、より良い看護ケアの提供へとつながっていきます。